読書の秋に7冊の本を1冊ずつ紹介しています。
7冊は、今年5月の自粛期間中のfacebookで流行っていた「好きな本7冊チャレンジ」に参加し紹介したものです。
インド思想7つのチャクラに対応させています。
2冊目は第2チャクラ、仙骨のチャクラ。(1冊目/第1チャクラは10月17日投稿)
腸、腰のあたりにあり「喜び」「創造性」の領域で、対応する色は、オレンジ。
肉体的欲望と感情に関連。
食事、健康に関係するチャクラから選んだ本は、ルネサンス期イタリア貴族ルイジ・コルナロが書いた「無病法」
この本との出合いから10年以上になる。
それ以来ずっと1日2食を心掛けているからか、身体が軽く調子良く愛読書の1つになっている。
中世の時代に102才の天寿を全うしたイタリア貴族が、自らの体験を綴った著書は、当時大変な反響となったそうです。
暴飲暴食に明け暮れる贅沢な毎日の結果、30代で様々な成人病を患い、40代で生死の淵を彷徨う。
そんなある日、医師から「普通われわれが言うところの小食なるものを、量的にさらに最小限にまで減らした食事ー「極少食」—に徹する以外、もはや助かる見込みはない」と宣言される。
自分の病気は、薬や医師で治して欲しい。日々の楽しみがなくなるようなことは言わないで欲しい。と長年聞き入れなかったコルナロも、助かりたい一心から言われた量に抑えることにした。
すると、数日も経たないうちに回復の兆しがみえる。
しばらくすると病が本当に癒える。
1年後には、さらに完全な健康体になり、怒りっぽい性格が消え、別人のようになる。
どうやら、食と感情は関係性があるようです。
性格が穏やかになったその後のコルナロは、公私に渡り充実の人生を送り生涯を終えるまで意欲的に社会へ貢献する。
この本は、コルナロの講話が4つ載っている。
講話(1)食を接することの重要性について(83才の時)
講話(2)虚弱体質を改善する最良の方法について(86才の時)
講話(3)幸福な老後を獲得する方法について(91才の時)
講話(4)長寿を約束する節食の薦め(95才の時)
読み進めると、納得することばかりで実践したくなる。
コルナロ自身の体験から、精神的な困難も節食による心身の活力で克服できると説く。
各講話の後に、この本は「食の聖書(バイブル)」と言う訳者の解説が載っています。
歴史や科学に基づいた解説と、現代の生活に置き換えての解説がとても分かりやすく理解できる。
例えば、食べ物の消化と体内の代謝(修復)とは反対の関係にあるそうで、一方が休むときに、他方が働きだす。
お腹が空いた時、血液がいま自分の身体を修復しているのだと思うと少し我慢もできる。
様々な情報があふれる今、振り回されることなく、自分に合う食事方法、健康方法を見つけ取り入れていきたいもの。
コルナロの1日に食べる量は、350gの食べ物と400ccの飲み物(ワイン)を2回に分けてよく咀嚼して摂る。
信じられない極小食。
ここまでストイックにできませんが、1日2食と食べ過ぎ無いを心掛けているうちに、身体のむくみが取れて軽くなってきたのは事実。
その時々で臨機応変、1日の中で量を調整する、食べ過ぎた翌日は、小食にする等々気楽な実践。
それでも続けていると、何が自分の身体が喜ぶとか、合わないとかが分かってくる。
調子良くゆるい小食を続けていたのが、コロナ自粛以降のOTTO在宅ワークで、私の食生活のリズムは狂う。
間食も一人で過ごす時より多くなりがちで、身体が「いい加減にしてくれ!」と訴えてきているこの頃。
誘惑多い食欲の秋に、力強い眼差しのコルナロさん表紙の本を目に付くところに置いておこう。